歴史の話(11月11日・水曜日)

なんとなく「米騒動」を思い出しました。

米騒動の始まりは、富山県。1918年7月、最初は数人の生活からの米の安売りを求めた訴えがスタートです。小さな運動だったのですが人数や地域が拡大され8月には千人を超える勢いになりました。そしてこの勢いは全国に波及し、収束するまでの50日間で数百万人規模になり、打ちこわしや放火など暴徒化するまでになりました。各地では警察や軍が出動し、二万人以上が検挙。死刑が二件となっています。とばっちりで夏の甲子園が中止されるなど日本中が大混乱。適切な対応ができなかったとして当時の内閣は総辞職と、社会に大きなダメージを与え、歴史の教科書に載るまでになりました。

この騒動の原因は、米の価格の急騰です。 シベリア出兵をするという情報をつかんだ米商人が今ある米を買い占め,販売制限。シベリア出兵すれば多量の食料が必要です。そうなると、米を政府が大量に買い集めるはずです。そのときに自分がたくさんの米を持っていれば,政府に高い値段で大量の米を売り大儲けする算段です。予想外だったのは民衆の怒りのパワー。

商売ですから、少しでも高く売る。当たり前のことです。しかし需要と供給のバランスを一方的に崩すと、取り返しのつかないことになることがあります。買占め・高騰、最近これに近いニュースをよく見るので、なんとなく頭に浮かんできました。